
若き日のリカルド・クロン(Riccardo Kron)は、恩師チコーニャ教授の助手として、伝説的な指揮者トスカニーニのミラノの自宅にモノラルアンプシステムを設置する作業に携わっていました。そのとき彼が抱いた疑問——「なぜ、最高品質の真空管でさえ、時とともに性能が変わってしまうのか?」——それがKRの出発点となりました。
その原因は、大量生産に依存した従来の製造工程にありました。その後、ドイツ・グラモフォン、そしてイタリアの真空管・オーディオメーカー「マグナダイン」でのキャリアを通じて、クロンは「アンプの心臓部である真空管の品質を、根本から見直す必要がある」と強く確信するようになります。
冷戦の終結後、クロンはチェコ共和国・TESLA研究所の優れた技術チームと出会い、彼の理想を実現する新しい真空管の開発がスタートしました。完全ハンドメイド、オーディオ専用設計、厳格な品質管理、そしてより高い真空度と厳選された素材を用いることで、かつてないダイナミクス、繊細な音の解像度、そしてリアルな音像表現を可能にする真空管が誕生しました。
こうして誕生したのが「KR Audio Electronics s.r.o.」です。私たちは、真空管の開発にとどまらず、KR製真空管のポテンシャルを最大限に引き出すための世界トップクラスのアンプ開発にも着手。独自のリバース・ハイブリッド構成を採用し、かつてない音楽体験をリスナーに提供しています。
KRは1994年9月、300Bの進化形ともいえる真空管を発表し、54年ぶりにこの伝説的モデルに革新をもたらしました。この管は、ミラノ・トップオーディオフェアにて展示された、Audio Note Kegonのアップグレード仕様に採用され、注目を集めました。
そして1999年、KRはシカゴのパルマーハウスにおいて、フラッグシップとも言えるKronzilla T-1610を世に送り出しました。並列接続されたダブル・トライオード構成を採用し、オーディオ評論家や音楽愛好家たちから「世界最大級のオーディオ用真空管」として高い評価を受け続けています。
KRの真空管やアンプを導入した多くのユーザーが口をそろえてこう言います。
「KRを使うと、自宅で聴く音がまるでライブのように生き生きと響く。」
それが、KRが追い求める“真の音楽体験”です。
KR真空管はデザイン、化学的・電気的・構造的設計、ガラス製法、自動ライン製造プロセス排除にこだわり、ひとつひとつが完全にハンドメイドされているのでハイクオリティーが実現しています。
KR真空管は内部にシリアルナンバーが刻印され、個々にデータを添付して出荷されます。
Facebook KR Audio公式ページ(英語)
How It's Made - vacuum tubes (YouTube)
KR Audio Electronics真空管の生産過程を見ることができます。
KR真空管カタログ(PDF)
KR300Bシリーズ(PDF)
KR274A, 274B(PDF)
5U4G(PDF)
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